笑う世界
イザナギが下界へ降りてから二ヶ月が経過した。
天上界での二カ月は、下界では一年を意味する。
そしてイザナミはいつまで経っても帰ってこないイザナギに待ち疲れて、ついに一つの決意する。
それは下界へ降りる事だった。
イザナミは下界へ降りた事が一度もない基本的に引き籠りぎみだった為、どうやって下界へ降りればいいか解っていなかった。
しかし、そんな事はイザナミはどうでも良かった。
だから禁忌を犯した。
それは自身の付けていた金の腕輪を下界へ向かって落としたのだ。
(ヴィーーン、ヴィーーン、ヴィーーン…!!!)
天上界に第一級警報が鳴り響いた。
警報と共にイザナミの元にやってきたのは七福神の七人だった。
イザナミは七福神に振り返る。
「…邪魔じゃ」
見下すようにイザナミは七福神に呟くように言ったその瞬間、七福神が吹っ飛んだ。イザナミの手にはいつの間にか神剣が握られており、その神剣は血に塗れていた。