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【ゆめ】


わたしは
たった一つの夢をみる

でもそれは幾重にもかさなる
昔につづく夢

いくつもの喜怒哀楽が
襞をなして織り込まれ
錦の織物に仕立て上がっている

どれほど幾夜の夢となって
現れたことだろう

あのときどきの慟哭も
感激も今は
胸に迫る哀愁となり
詩心をくすぐっている