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月とコンビニ
月とコンビニ
novelistID. 53800
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言葉遊び

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【言葉遊び】

○店長
○男

男 「閑古鳥が鳴いてます!」
店長「店内に鳥の姿は発見できん!貴様は嘘をついている」
男 「そんなことはありません!ほらほら閑古鳥の囀りにお耳を澄ませましょう」
店長「聞こえない聞こえない、そんなものは聞こえない」
男 「これが現状なんですよ!閑古鳥の囀りは忠告なんですよ!ほら聞こえるでしょう? ちゅっこーく、ちゅっこーく。」(カッコウのように)
店長「しょうばーい、はんじょーう」(カッコウのように)
男 「忠告を聞いていませんね?店長、馬耳東風ですよ、ばじとーふー」
店長「とーふー、まじとーふー」
男 「だめだ、これは馬の耳に念仏だ」
店長「なぜその言葉を選んだ!ほとんど意味おんなじでしょ」
男 「違います。馬の耳に念仏は目下の者に使う言葉です。」
店長「なぜだ!」
男 「そんなの、こんな哀れな店長・・・・」
店長「違う!」
男 「へっ」
店長「なぜ馬のことを悪く言う!」
男 「はっ」
店長「言葉の成り立ちを考えてみなさい、『馬耳東風』、東風とは春風のことだ。ざっくりいうと、冬から春になって暖かい春風が吹いたのに馬の耳はなにも感じない、ということだ」
男 「はい」
店長「理不尽だよね!! 馬からしてみりゃね、春風が吹いたらいきなり『お前の耳、春感じてねぇなぁ』って言われてるんだよ。寝耳に水だよね!」
男 「知りませんよ!馬の耳は鈍感なんじゃないですか?」
店長「馬の耳は凄いんだよ!クルクル動くし気持ちも表現できるんだよ!」
男 「初耳だよ!」
店長「それとだ、『馬の耳に念仏』馬の耳にありがたい念仏を唱えても意味がないってことだけども」
男 「そんなん当たり前だって言いたいんでしょ?」
店長「ヒヒーーン!!ヒン、ヒヒーン!!!」(相手の耳の近くで)
男 「うるさいな!なんだよ!」
店長「どうだ、何言ってるか意味なんざさっぱりわかんねぇだろ!」
男 「だからなんですか!」
店長「馬もそう思ってるよ!」
男 「うっさい!!」
店長「あれあれー?言い返せないのかなー?」
男 「馬鹿店長のくせに!」
店長「いやーーーーー!!」(耳を塞ぐ)
男 「耳を塞ぎながらEAR(イアー)っていうのも面白いな。」
店長「馬鹿って言われた、一番言われたくないのに罵倒された」
男 「馬鹿にも馬の文字入ってますね。」
店長「馬にとって一番とばっちりの言葉だよ。しかも作られた経緯がよくわかってないし」
男 「罵倒にも馬って文字入ってますね」
店長「もうだめだぁ・・・。馬はえらい生き物なのに、なんでひどい意味ばかりにつかわれるんだ」
男 「店長・・・」

男 「店長、顔開けてください。見てくださいよ、外」
店長「外・・?・・・これは」
男 「僕たちの騒ぎを聞きつけて・・・人がいっぱい集まってきましたよ。」
店長「なんと・・・」
男 「いやぁ、喧嘩してたらこんなに人が集まるなんて、ビックリですね。」
店長「そうだな・・・・・塞翁が馬ってやつだな」
男 「お、上手いこと言いましたね、店長。じゃあお店開けますか。」
店長「なぁ、」
男 「なんです?」
店長「なんだかんだで俺たち馬が合うのかもな」
男 「店長だけじゃないですか(笑)」
店長「そうかもな(笑)」

店長・男「いらっしゃーーい!!」

   終わり
作品名:言葉遊び 作家名:月とコンビニ