意味を持たない言葉たちを繋ぎ止めるための掌編
生きている物語
「小説だったり、演劇だったり、映画だったり。そんなのに出てくる登場人物ってさ、何て言うんだろうか……。リアルな言葉を吐かないよな。やっぱり、台詞なんだよ。決められたシチュエーションで決められた台詞を吐く。物語の奴隷のような存在だ。俺はもっとリアルな言葉を聞きてえんだ。言い淀んだり、言い間違えたり、支離滅裂だったりよ。そんな言葉を聞きたいんだよ。ああ、生きている物語を、感じてえな。」
作品名:意味を持たない言葉たちを繋ぎ止めるための掌編 作家名:篠谷未義