意味を持たない言葉たちを繋ぎ止めるための掌編
音楽って、時に残酷よね。
「音楽って、時に残酷よね。音楽は知らないあいだに私たちの記憶に紐づいてて、忘れたかったあの頃の記憶を引きずり出してしまうことがある。それは、とても辛いこと。閉じていた扉を無理やりこじ開けられるようなものだもの。けれど、音楽は私たちが忘れていた大切な記憶も思い出させることができる。とても懐かしくて、とても優しくて、温かな記憶。そんな時、音楽ってやっぱりいいな、って思うの。時には私たちを突き放して、時には私たちを包み込む。きっと天邪鬼なのね、音楽って」
作品名:意味を持たない言葉たちを繋ぎ止めるための掌編 作家名:篠谷未義