意味を持たない言葉たちを繋ぎ止めるための掌編
無意識(≒無意味)の詩
月の上に住む鏡の住人は私のことなどまるで見知らぬかのように痛みのなかに蹲る毛虫のように、私の心を破壊する。痛みの裏側に存在する心地よい快楽のなかに溺れている君のなかに私の心は存在し、しかし彼の心は海の溺れた魚のように小動物の心のような小さな夢を抱えている。だが僕は君の私の心の鏡の女王に捧げてくれるのだろう。心だが心ではない心は今も求めているのだ。夢が落ちていく、半月の夜の空の土の上の髪の毛のなかに、落ちて行く。水銀の水素の林檎のなかに本当の君の痛みを見つけた。
作品名:意味を持たない言葉たちを繋ぎ止めるための掌編 作家名:篠谷未義