詩を作りましょう・:゚*☆【壱】
ぽっくり
寒いのは苦手だけど
冬に生まれたから
雪は大好き
幼いころ
庭に積もった新雪の上を
ぽっくりを履いて
ザクザクと
踏み歩くのが好きだった
鼻緒を利用して
下駄の底につけた
小さな鈴が
リンリンと鳴る
ザクザクと
霜柱を踏みながら
通学路ではない
田んぼ道を歩いた
母に編んでもらった
帽子をかぶって
あの頃は
ミトンの手袋が
流行ったっけ…
昭和の匂い
ちょっとせつない
ぽっくり
欲しいな
できれば鼻緒は
紅色がいいな
ぽっくりと雪うさぎは
ワンペアなんだよ
あたしの思い出の中ではね
作品名:詩を作りましょう・:゚*☆【壱】 作家名:遊花