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わたなべめぐみ
わたなべめぐみ
novelistID. 54639
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ひだまりのねこ

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お日さま雪だま



街中が真っ白に包まれた
寒い寒い朝

なーなー外行っていい?
意気込んだ息子はパジャマで手袋

おいおいちょっと待って
せめて服を着替えて

ダウンジャケットにスノーブーツ
完全防備のはずが数分でびちょ濡れ

やっぱ手袋いーらない!
靴下もいーらない!

結局素足に長靴で
雪の中を転げまわる

お昼から陽ざしがさしこんで
息子は不安そうに外を眺める

あーあーお日さまでるなー
雪だるまが溶けるよー

頭でっかちの力作は
ポカポカ陽気で少しずつ傾いて

嬉しいはずのお日さまを
息子は恨めしそうに見つめてる

明日になったら溶けてるかなー
いややなーもっと降らんかなー

お日さま、リクエストにお答えいただいたようで
その晩はひどい雪嵐

せっせと雪をかく大人は嘆き
雪の重みで傾いた雪だるまを起こし

息子と雪だるまは
嬉しそうに雪ぼうしをかぶっていた

作品名:ひだまりのねこ 作家名:わたなべめぐみ