ひだまりのねこ
五月の空
五月の空はあんなに高いのに
どうして体はこんなに重いんだろう
五月の風はこんなにさわやかなのに
どうして心はこんなに重いんだろう
五月の光はとても眩しいのに
どうして目を閉じてしまうんだろう
澄み渡る五月の陽気は
今の私には少し辛くて
むせかえるような大地の息吹も
大気を潤す恵みの雨も
疲れた心は何もかもに負けてしまって
朝の太陽を浴びては一日の重さを知り
夜の月を見てはまた来る明日の営みにため息をつく
大丈夫きっと大丈夫
いつものようにきっと乗り越えられる
胸を張って言えるほどもう若さはなくて
けれど今日も空は胸がつぶれそうなほど晴れわたっていて
今はただ身を任せて
雲ひとつない空の下に生きている