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てっしゅう
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novelistID. 29231
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「幸せの交換」 第十九話

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職場に野口がやってくるのは課長の定期購入している健康食品を配達する時だ。
目と目で挨拶をして、荷物を受け取る。

「ありがとうございました」

そう言って帰ろうとする野口に私は小さな声で返事する。

「そろそろ会いたい・・・」

ニコッと頷くと、ポケットから携帯を取り出して見せた。
連絡してほしいと言うサインだ。
その日の帰り掛けにメールを入れた。

「今度の土曜日か日曜日にどう?」

返事が来る。

「土曜日は仕事なんだ。日曜にしてほしい」

「わかりました。じゃあ、この前の場所で午後からでいいかしら?」

「うん、2時ぐらいに待っているよ」

「はい。遅れないで行きます」

その日が今度の日曜日にやってくる。
前に会ってからこの一月間ずっといろんなことを考えてきた。
出した結論が今日の誘いになっていた。夫には登志子たちと毎月会う約束になっていると伝えてある。その日が今度の日曜日だと言えばよい。

前回は地味な服装だったが今回は少し明るめのそしてスカートで行きたい。
夫も同級生の女子会だから疑うことはない。
娘の下着だと言えば洗濯を干していても勘ぐられないだろうとの思いから、ちょっとセクシーなブラとショーツを揃えた。

夫は珍しくその日曜日に自分も出かけると言った。
それなら、夕飯は外で焼肉でも食べない?と提案して、それはいいと子供たちにも伝えた。
準備は万全、安全には配慮出来た。

軽く昼ご飯を済ませて、夫が出かけたことで遠慮することなく洗面所の前で新しい下着をつけた姿を映した。
これならきっと野口は喜んでくれると自分の映し出された姿に満足した。
ぐるっと後ろを向いてお尻のあたりの緩みもチェックした。
まだまだ、大丈夫だろう。本当にこの身体を産んでくれた親に感謝だ。