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カーニバル・リズム

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蠅子ちゃんとは私のペットの名前である。路地裏で人間の死体をむさぼり喰っていたところを発見し、その瞳の愛らしさに一目ぼれして我が家に連れ帰ったのである。
 今は私の家でがじがじとチョコレートを齧って生活している。
 私はなんとなく、蠅子ちゃんが我が家に来る前の生活が気になったので、尋ねてみることにした。

「私の生活ですか? 人間を食べて生活していましたよ。ええ、ロリコンの変態野郎を騙くらかして連れ込んで、首の骨を折るんです。こう、ぼぎっと」

 蠅子ちゃん、脂ぎった中年を食べて生活していたのですか? なんだか健康に悪そうですね。

「貴重な食料でしたから。有り難く戴いておりましたよ。たまに普通に襲って食べましたが、私は争い事が嫌いなのであまりしませんでした」

 うーん。私は良く分からないので訊いてみたいのですが……ええと、その。人間の肉とは、旨いモノなのですか?

「美味しいのもありますし、不味いのもあります。豚や牛とそう変わりません」

 へえ、というと美味しい部位と言ったモノがあったり?

「一般的に脳味噌は御馳走です。私は、女性の子宮が歯応えがあって好きでした。使い込まれてないのが好きです」

 ほうほう……というと、奥手な娘さんは美味しいのですか?

「ええ。そうですね、端的に言うと生娘。あれは美味しいです」

 ……。

「男を知った女と言うのは、えぐみが出て生臭いのです。精通した男も似たような感じです。
 やはり処女童貞が望ましいですね、十歳から十五歳程度の少年少女でしょうか」

 ……そうですか、私は対象に入ってないようで。よかったです。

「そうですか? 私、貴方のことちょっと食べてみたいですよ?」

 えっ。

「私、好きになった人は味見してみたくなる性質でして。ふふふ、冗談ですよ。今の私の好物はチョコレートですから」

 そ、そうですかあ。是非とも好物が変わらないでいてほしいですね。

「ふふ。でも」





「指一本くらいだったら、いいでしょう? ねえ。『御主人様』」
作品名:カーニバル・リズム 作家名:眼ガラス球