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感情と脳の働き
茂木健一郎の『脳とクオリア』において
私たちの脳の中には、ニューロンのネットワークがある。そして、一つ一つのニューロンは、外界からの刺激に応じて、あるいは私たちの注意や、思考の過程に対応してそれぞれ発火する。一つのニューロンの発火は、それとシナプス結合しているほかのニューロンに影響を及ぼす。その影響は、そのニューロンの発火のパターンとして現れる。こうしてお互いにシナプス結合で結ばれたニューロンは影響しあいながら、発火の時空間パターンを作り上げていく。(中略)「心」とは、ニューロンの発火の集合体だといってもよいくらいだ。
と述べている。
 耳になじみのないシナプスとニューロンについて、まずは少しずつ説明する。
ニューロンとは「神経細胞」と呼ばれるもので、我々の神経を司る。つながったソーセージのような形をした「軸索」とその先につながる「細胞体」、さらにそこから触手のように伸びる樹状突起をすべてまとめた物の名称だ。なかでも軸索はいわゆる「電気信号」を受け取る大切な場所である。
そもそも人間の体内で起こっている「電気」はカリウムとナトリウムの移動によって引き起こされる。人が刺激を受けることでカリウムとナトリウムの移動が起こり、電気へと変わったそれは軸索へと伝わる。軸索はそれを神経細胞伝いにどんどんと送り、最終的には脳に、あるいは特定の条件化(脊髄反射等)においては直接筋肉にその電気信号を送り込む。脳が電気信号を受け取り「思考」することにおける科学的な理論は、実にシンプルである。中学、或いは高校のときに勉強した者も少なくはないだろう。
では「電気信号」がどうやって感情に変わるのか。感情は大脳が刺激を受け取って「うれしい」や「悲しい」「怒り」など私たちが知っている名前のものへとかえる。またそれと同時に、自律神経などが冷や汗を引き起こしたり、涙を流させたりするのだ。
まとめとして、悲しくて涙をながすプロセスを説明しよう。
例えば大切な犬が死んでしまったとする。そのとき人は犬が死んでしまったことを聴覚や視覚などで受け取り、受容したものを電気信号に変換して脳へと送る。情報を受け取った脳はまず「その犬が大切であったこと」をエピソード記憶として大脳辺縁系の海馬から引き出してくる。エピソード記憶の中には犬と遊んで楽しかった記憶や初めて出会ったときに嬉しかった事、あるいは手を噛まれて怒ったことなども思い出せるであろう。
次に、「死んでしまったものはもう蘇る事はない」ことを理解する。これが意味記憶にあたるかエピソード記憶にあたるかについては今回は一例なので割愛する。
そして「大切だった犬がもう蘇ることのない、死というものに直面した」ことを脳が理解する。すると大脳はこれを「悲しみ」として価値認定するのである。そのとき、同時に自律神経系は悲しみの刺激に「反射」して涙腺を刺激する。電気信号によって刺激された涙腺は眼球の表面を滑り落ち、ようやく頬を伝うのである。
作品名:aaaaaaa 作家名:かおう