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主人公惣受け物語~アニポケ・カントー編~

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Episode2 目指すはニビシティ




第16話『次世代のジムリーダー、ジロウ』


前書き

サトシ達がニビシティに到着する、そんなお話です。


ここから、第2章です。





タケシ「みんな、ここがニビシティだ。」


ベル「へぇ〜、随分と静かな街ね。」


 トキワの森を抜けたサトシ達は、ようやくニビシティへと到着した。一行は早速、ニビシティに漂う独特の雰囲気を噛みしめる。


デント「それだけじゃないんだ。ここニビシティは古くから宇宙とのつながりがあるとされて、付近のおつきみやまには月の石がたくさん採掘されているところで有名なんだ。」


タケシ「よく知ってるなぁ、デント。」


デント「ふふ。このサイエンス・ソムリエのデント、科学的なことには抜かりはないのさ!」


ヒカリ「サイエンス・ソムリエ? ポケモン・ソムリエじゃなかったの?」


アイリス「あぁ、あれは気にしなくていいわよ。デントの面倒臭い性格みたいなものだから…。」


カスミ「あぁ、そうなんだ…。」


 科学にまつわることを誇らしげに語るデント。いつもとは違った調子に、デントのこのような一面を始めてみる面々は当然困惑する。デントは普段は礼儀正しく清潔感あふれる青年であるが、ポケモンのテイスティング、自分の興味のある分野(特に科学)のこととなると一変して興奮冷めやまなくなる。こうなったデントは、サトシやアイリスもお手上げ状態だとか。ちなみに、デントのように自分の趣味や興味はなかなか他人には理解されないことがある。


タケシ「それよりも、デント。早く俺の家に向かいたいんだが…。」


デント「!? おっと、つい自分の世界に入ってしまったようだ。ごめんよ、タケシ。」


タケシ「いやいや、趣味や興味を持つことは悪いことではないからな。」


 タケシが話を遮ってくれたおかげで、デントの『サイエンス・タイム』の長期化は回避された。


アイリス「はぁ、なんか旅立ったばかりなのに一気に疲れたわ。」


ヒカリ「だ、大丈夫?」


カスミ「タケシの家までもうすぐだから、頑張って。」


 並外れた運動神経と体力を持つアイリスがここまで疲労感を感じるのは、余程のことである。気を取り直して、一行はタケシの家へと向かう。しばらく街中の歩道を歩いた後、
タケシの家へと到着した。


ジロウ「…! あっ、タケシ兄ちゃん!」


 タケシの家の玄関前では、ジロウがサトシ達を出迎えて待っていた。


タケシ「ただいま、ジロウ。別に中で待っていて良かったんだぞ。」


ジロウ「だって、タケシ兄ちゃんが帰ってくるって聞いて待ちきれなかったんだよ。弟達もみんなタケシ兄ちゃんの顔が見たいって待ってるよ。」


タケシ「そっかぁ。少しの間、留守を任せて済まなかったな。」


ジロウ「ううん、もう慣れっこだよ。あっ、サトシ兄ちゃん達も上がってよ。皆さんの事はタケシ兄ちゃんから聞いてます。」


サトシ「おっ、それならお言葉に甘えさせて。」


カスミ「お邪魔させてもらうわ。」


 ジロウの手招きで、タケシに続いてサトシ達もタケシ宅に入って行った。サトシ達はリビングへ移動した後、ジロウやタケシの他の弟達とは初対面の面々が自己紹介をする。特にジロウはデントがポケモン・ソムリエであることに興味を持つ。


ジロウ「デントさんは世界一のポケモン・ソムリエになるために、そしてポケモン・ソムリエという職業を世界に広めるためにイッシュ地方からはるばる来たんですね。」


デント「そうだよ。最近はSランクソムリエがイッシュ以外の地に出向いて広める活動をしているんだけど、まだまだ認知度としては低い方だからね。それに、Sランクソムリエだけに任せるのは荷が重すぎると思って、ここカントーをスタートラインにして広めようと思ってるんだ。」


ジロウ「ポケモン・ソムリエか。まだ、俺の知らないポケモン関係の職業があるんだろうな。」


タケシ「俺も名前は知っていたが、デントに会うまではここまで奥の深いものだとは思わなかったよ。」


 ポケモン・ソムリエは、発祥の地・イッシュ以外ではその知名度は未だ皆無に近い。だが、近頃のSランクソムリエが各地で普及活動に努めていることが功を奏して、徐々に知名度が上がっている。デントは、自らの目指す世界一のポケモン・ソムリエに向けて絶好の機会だと思っているようだ。


ヒカリ「コンテストだって、最初の頃はホウエンとシンオウ以外ではなかなか浸透していなかったってママから聞いたことがあるわ。」


ハルカ「それを考えると、ポケモン・ソムリエが世界じゅうに知れ渡るのもそう遠い未来じゃないと思うわ。」


 ポケモン・コンテストはポケモン・ソムリエとは多少異なるが、決して知名度の高いものではなかったとのこと。その長い歴史や有名なトップ・コーディネーターの登場により、今では世界大会『ワールド・チャンピオン・フェスティバル』が開催されるまでに知れ渡っている。ちなみに、コンテストの長い歴史の中で卓越したパフォーマンスを魅せ続けたトップ・コーディネーターは『レジェンド』と称され、今でも世界じゅうのコーディネーターのあこがれの存在として輝き続けている。


ベル「ジロウ君は、あたし達より年下なのにジムを切り盛りしているなんてすごいわ。」


ジロウ「俺なんか、皆さんに比べたらまだまだですよ。」


デント「そこまで謙遜しなくていいと思うよ。」


カスミ「ジロウ君、次世代の有望なジムリーダーとして巷では有名になってるわよ。」


タケシ「何度もニビジム存続の危機に直面したことがあったが、それらを乗り越えて、今はすっかりジムリーダーらしくなったな。俺も正直びっくりしてるよ。」


ジロウ「ハハハ、なんだかものすごいプレッシャーだな。」


 ジロウはプレッシャーを感じつつも、悪い気はしなかった。だがすぐに、真剣な表情になってサトシの方へと顔を向ける。


ジロウ「サトシ兄ちゃん。タケシ兄ちゃんから聞いたと思うけど、前から俺はサトシ兄ちゃんとバトルしたいと思ってたんだ。ジムバッジを賭けたバトルじゃないけど、良いかな?」


サトシ「あぁ、もちろん受けて立つぜ。」


ジロウ「ありがとう、それじゃあお昼を食べてからよろしくね。」


サトシ「あぁ、こちらこそよろしくな。」


 かなり強引な感じではあるが、今日の昼過ぎにサトシとジロウとのポケモンバトルが取り決められた。さて、どんなバトルが繰り広げられるのだろうか…





後書き


と、その前に…


まずは、ランチタイム(笑)