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みやざきしんいち
みやざきしんいち
novelistID. 56782
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本を読むということ

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先日読んだ又吉直樹の「火花」を借りるために、うちの近くの図書館で20人以上待っていると聞いた。話題の本だから皆さん読みたくなるのは分かるのだけど、僕は好きな書籍は購入することをオススメする。書籍に限らず、お気に入りの服、お気に入りのお店なども購入という意思表示によって活動が活発になるのが資本主義の一側面であるはずだからだ。もちろん僕は「火花」も購入した。

そんな意義じゃなくても本は買って読みたいのだ。買える人は買って読んでほしいのだ。
資本主義がすすんできて、日本にも絶対的お金持ちが増えてきているから、最近はもうなにが「平等」なのかわからなくなっているのだけど、「権利」ひとつ取ってみても選挙権や人権などとちがって、図書館で書籍を手にするという市民としての権利には「購入する」という代替案が存在するからでもある。

となると、「買える人ってだれだ?」ということになる。図書館の本は年収の低い人に優先的に貸し出すべきだという主張もあるだろうけど、お金持ちだってお金の使い方に優先順位があろうから、それは僕にとっては説得力は低い。だけどやっぱり図書館は「借りるしか読む方法がない」人のためにあって欲しいと思う。それが機会の平等だとも思う。

なぜなら、僕はたとえ自分が生活保護受給者になっても本だけは読んでいたいと思うからだ。知識欲なんていうものではなく、気持ちの中からも、自分が変わっていくためにも本を読んでいたいのだ。その意味でも低所得者ほど図書館を使いやすい環境になっていたらうれしいと思う。

なんだか上から目線のノートになっちゃったけど、本を読むということは僕にとってもとっても大切なことだし、そう思っていながら読めない人がいたら残念だなぁと思うわけだ。