色えんぴつ vol.2
風の色
灼熱の風が運ぶのは
自由奔放な夏
少し風の色が変わると
そこはもう初秋の入り口
人恋しさが交差して
思わずここで
独り言など紡いでみるのです
長い長いトンネルを
ゴトゴト列車に揺られながら
自分を探す旅をしました
降りた駅で
あたしを迎えてくれたのは
ちょっと日焼けして
少し白髪が目立つ髪に
まん丸な老眼鏡で笑ってる
素朴で飾らない
あたしらしいあたしでした
青春、朱夏、白秋、玄冬
その時々に吹く風の色
今穏やかに過ごしています
作品名:色えんぴつ vol.2 作家名:遊花