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佐崎 三郎
佐崎 三郎
novelistID. 27916
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「デリヘルの恋人たち(五)」

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「デリヘルの恋人たち(五)」

「ここは?」
「あぅうう、ああ、ぃぃい」
「なめてる、なめてるよ。いっぱい、なめてるよ。いい、きもちぃいぃい?」
「うぅぐぅうう、ぶぅぅうあぁ、いい、うぁあああ、いい、いい」
陰茎を握りながら言葉を吐き出すのが苦しそうなのかなと思いながら、舌でゆっくりクリトリスから膣までの皮膚の上を這い回らせて、息をする間を惜しんで声をかける。両手でお尻をぐいと拡げ、指で穴の周辺を這うように攻めていき、肛門の少し下を人差し指と中指で強めに拡げると、尿道もクリトリスもその姿をきれいに現す。それはいつ見てもやはり不思議な光景である。いままで様々な女の性器を生でも映像でも見て来たが、その「いやさしさ」の根源はこの不可思議な光景だとつくづく思うのだ。

「もっとなめて、もっと。そう、くわえて。すき、くわえるのすき?」
「すき、すき、おちんちん、すき。ふぐぁ、ぐぐぅうう、ああぐぁうぅう」
69をこのまま続けたいのだが、時間の都合もあり、そろそろ違う態勢で肌を弄り合いたいと、まんこに手を添えながら、それを合図に跨っていた両腿を左にまわして、陰茎から口を離しながら手は離れず、まんこに触れていることと呼応するように半回転する。顔と顔を合わせて、しっかりと股間の刺激を確かめながらキスをする。舐める、軽く噛む、また舐める、舌でまわす。右手でまんこの穴に手を当てて、左手は頭の後ろから手をまわして、ぐいと近づけて唇を寄せ、濡れた舌を濡れた口に押しながら、吸い込んで、漏れる液と息を呑みこむ。

「すき?」
「すき」
「すきだよ」
「ああ、すき」
恋人同士でもない二人が、あたかもそうであるかのように確かめ合う。キミのまんこが好き、アナタのちんちんが好き。まんこの入れたい、まんこに入れて。まんこに入れたい、まんこに入れて。と鼓動がなる。血がしゃべる。饒舌に。硬い陰茎を握りながら、彼女はもうちんちんを入れた記憶を辿っている。自分は握られて気持ち良く反り立った陰茎を、彼女のまんこの中に入っている記憶を辿っている。すでに二人は性交しているのだ。現実の性交よりも、深く挿入され、満たされ、その想いで分泌される液を垂れ流している。その液を感じる。

「いれる?」
「いれてぇ、いれてぇ」
指でそっと膣に合図を送り、きゅっと締まるのを確認し、また深いキスをした。(つづく)