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「眠たい。」

そんな言葉は道端に投げ捨てて

走り出すべきだった。

私のことを急かす「時間」のことなど

片隅にもなく。

ただゆっくりとあくびをした。

重たくハンドルを切ってから

右手は無意識にポケットへとむかい、

自然な流れで携帯を顔の前へ持ってきた。

「眠たい。」

そんな言葉は一瞬で道端に放り出された。

右手は先ほどよりも

急いでポケットへむかい、

私の体重は重たく前にかけられた。

自転車は気持ち良く進み、

わたしは無様に足を回転させた。