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みゅーずりん仮名
みゅーずりん仮名
novelistID. 53432
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『 恋愛と結婚~相談所 』

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「恋愛にはもう飽きました」
「恋愛って、結婚に繋がるものなのではないのでしょうか」

「結婚は、どうすれば出来るんですか」
「結婚するには、タイムマシンが必要です」

「恋愛結婚がしたいのですが」
「通勤電車でぶつかりましょう」


電話相談ならまだしも、そんなところにまで出掛けてしまう人など居るのだろうか。
という場所で、私は働いている。
事務所の名前は、『恋愛と結婚相談所』である。

あまりにも仕事が無いので相談したところ、この事務所で働くことになったのだ。
しかし、困ったことに私は恋愛と結婚に長けている者ではない。
それで、この事務所で訓練されていると気付いたのは、就職して3年が過ぎた頃であった。


「離婚原因はそれですか」
「結婚原因と同じ原因です」

「恋愛ドラマと同じ様な恋愛はどのようにすればできるんでしょう?」
「一緒に現代ドラマについていけば良いのではないですか」

「昔の恋人が忘れられないのですが」
「連絡して会ってみましょう」

「恋愛と結婚、それが同じ分野から派生しているとは思えません」
「恋愛の進化その後が結婚と言われています」

「ドロ沼はこりごりですが、それ以外、恋愛とは思えなくなったんです」
「略奪系ですか。それ以外、ドロ沼にはなりません」

「結婚がゴールとは思えないからですが」
「結婚はスタートだと言われています」


そうですか。私は3年間を無駄に過ごしてしまいましたか。

自分の体験記を書く人などいないが、語る人は多く居るということを人生勉強だとする。
仕事は金になるが、金は物になる。相談する人を皆、間違えている。