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孤独のカリスマ

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言い知れぬ孤独を感じた時、抑えられぬ憤怒を覚えたとき、言葉にならない疎外感



それを表に出すには才能が必要で。絵でも音楽でも文でも。才があれば世に受け入れられる。



だけど、



ただのちっぽけな人間だったらどうすればいい?



なんの変哲もない凡庸な人間だったら、どうすればいい?



何を発することもできず、ぶつけることもできず己の中に感情を閉じ込めて壊れていけばいいっていうのか?



嗚呼、それすら絶望の糧になる。



変わらない世界と卑劣で冷徹な人々も群れ

群れを引き裂く一匹の青豹になりたい なれない なれない



客観視できないんだな、人間って。

孤独を叫ぶ人間、それが舞台の上のカリスマなら皆感動して拍手を送る。けど、そばにいるただの人間 クラスメイトだったら「頭おかしい」



そして馬鹿にして卑下して足蹴にする。



とても耐えられそうにないよ。この周囲を取り巻く蝿のような人々と、自分の限界に。



自分の限りある才に



それともここにいる こんなに感じる孤独や疎外感や不信感を抱くことに才能があるのかな?



疑心暗鬼の才能



それに優れていたって幸せになれない。



繊細なココロこそ唯一無為の才能で 人並み外れている才能だとしたら・・・どうしようもないよ耐えられない



だってそれが並はずれた才能なら・・・誰とも分かち合えないじゃないか 誰にも理解されないじゃないか 誰にも受け入れられないじゃないか



孤高の才能こそが 今一番かなぐり捨てたくて



それでもここまで生きてきた相棒だから、今でもこうして捨てられずに抱きかかえて世間を睨んでいるんだ。
作品名:孤独のカリスマ 作家名:一ノ宮