まい子は、お母さん子 「団地かぜ」
すきとおるような、つめたいかぜが
団地の中をいったりきたり
かぜにさそわれて、まい子もお部屋を
いったりきたり
かぜさんとお部屋で追いかけっこ
はしゃいでなびく、まい子の髪は
あかねいろのひかりに、きらきらと
てらされる
まるで、森の中のようせいのように
軽やかに舞うまい子のステップ
かぜさんに運ばれてどこかのおうちから
ほんのりあたたかいやさしい香りが
今夜のごはんはカレーにしよう。
真っ赤に燃えるキャンバスに
わたしは、そっとつぶやいた。
作品名:まい子は、お母さん子 「団地かぜ」 作家名:ワタリドリ