サーキュレイト〜二人の空気の中で〜第十一話
「そうなんだ? こうやって仲間同士、バカなことしたりとか、なかった?」
オレの言葉に、まどかちゃんは笑顔で首を振った。
「あったけど、快さんや由魅さん、雄太さんみたいに面白い人に会ったの、はじめてだったから……」
面白いに、オレも入ってるんだな。
良いような悪いような……うん、悪くはないか。
「そっか、それは光栄だね。でも、面白いだけなら段ちのやつがいるから、今度会わせてあげるよ」
「う、うんっ、すっごく楽しみ!」
ぱあっとほころぶように、嬉しそうに笑うまどかちゃん。
まぁ、楽しみにされるほうとしては、心外なのかもしれないけど。
まどかちゃんがそれで喜ぶなら、別にいいやって感じで。
オレは、ここに何しに来たのかも忘れて、ずっとそんなまどかちゃんの笑顔を見ていたい、なんて思ったのだった……。
(第12話につづく)
作品名:サーキュレイト〜二人の空気の中で〜第十一話 作家名:御幣川幣