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月とコンビニ
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スリの糸

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スリの糸
【著】大島恭平
【登場人物】
粟田:男  海外帰り。テンションは割と高め。
箕島:男  アパートの家主。ツッコミ役。バイト戦士。
宮本:女  リア充。金持ち。
亀山:女  がり勉。普段はいい子。
●時は、夏休み終盤。箕島が家で黙々と一人『いぼの糸』を茹でている。

●宮本、ドアを開けて入り
宮本  あれ?まだ誰も来てないの?
箕島  ああ宮本か。亀山は多分もうすぐ来ると思うよ?粟田は知らん
宮本  ふ~ん…てか、あんたそこで何やってんの?
箕島  えっ?これはね
●亀山、ダルそうに入り。そんで適当に着席。
亀山  お疲れ様でーす。
箕島  おおっ。お疲れ様
亀山  あれ?粟田はまだ来てないの?
箕島  あいつはマイペースだから仕方ないよ。
亀山  確かに・・・・ねぇ。大島はさっきからそこで何してるの?
箕島  あ!やっぱり気になっちゃう?これはねこれはね、実はね実はね…
●粟田登場  テンション高め
粟田  たっだいまぁぁあーーーー
宮本  びっくりしたぁー
箕島  きたか
粟田  おぉ!みんな久しぶりだな、おいっ!元気してたか?
宮本  あんたは相変わらず元気そうね
粟田  まぁな!なんてったて、石○さとみが可愛いからな!
宮本  それ今関係なくない!?
●ここから適当に粟田と宮本はどーでもいい話をスタート。
亀山は勉強道具を机にどっさり置いて宿題スタート。 

箕島  はいはい、ちょっと失礼。茹であがりましたよ
粟田  はっ!これは・・・もしかして・・・・
箕島  そう・・・その、もしかしてさ。
宮本  まさかっ!!有り得ないわっ!この短時間で茹で上げたというの!?
箕島  あぁ、その通りだ!
粟田  まさか本当に実在していたとはな・・・夏季限定Aランク料理『いぼの糸』
箕島  しっかりと麺つゆも用意してあるぜぇええ!!あっ、そこ退けてもらっていい?
亀山  あっ、ごめん
宮本  てか、なんで『いぼの糸』?
箕島  実家から大量に送られてきた。
宮本  なるほど
粟田  そんなことはいいから早く食べようぜっ!!
箕島  そうだな
粟田  じゃあ…
粟・箕・宮   いっただっきまぁーーーす

●各々頂きます。しかし亀山は食べない。
粟田  いやぁ~~やっぱ日本の素麺は最高だなぁ
箕島  そーいえば、みんな夏休みは何してた?
宮本  そういう箕島はどうなの?
箕島  俺はずっとバイト。明日も朝からシフト入ってるからつらいよ。宮本は?
宮本  私?彼氏とデート
粟・箕 死ねばいいのに
宮本  いや~ほら、向こうから会いたい会いたいって電話が凄くてね。そうすると、こっちも構ってあげたくなっちゃうっていうか、そういう所が好きっていうか、この前の夏祭りだって・・・・・(しばらく彼氏の自慢)」
箕島  亀山は何してた?
亀山  ずっと宿題。
粟田  てか本当に凄いよな。四人分の宿題一人でやるなんて。
箕島  ちゃんと筆跡まで変えてあるぞ?
宮本  えっ?そこまでする!?
粟田  やっぱ、大変そうだし俺たちも手伝っ…
亀山  触らないで。私の宿題だから。邪魔しないで。
粟田  …ごめん
箕島  なんで亀山って宿題のことになると、こんなに極端なの?
宮本  無類の宿題好きだから、彼女
箕島  そうなのか。ま、まぁ落ち込むなって。そんなお前は何してたんだ?この夏休み。
粟田  よくぞ聞いてくれました!!
宮本  復活した。
粟田  俺は海外旅行に行ってたんだよ!
宮本  そーいえば、そうだったね
粟田  ここで問題!俺はどこに旅行に行っていたでしょう?
箕島  グアム?
粟田  ぶぶーー
宮本  パリ
粟田  はずれーー。もっとみんなが知ってるところだよ
箕島  韓国!
宮本  ワイハ?
粟田  二人とも不正解いぃぃいいい
箕島  いい加減教えろよ
宮本  何処行ってきたの?
粟田  俺が行ってきたところは・・・
箕・宮 ゴクリ…
粟田  スリジャヤワルダナプラコッテ
箕・宮 どこだよっ!
粟田  いやだから、スリジャヤワルダナプラコッテだって。
箕島  いやいや、しらねぇよ!何がみんなの知ってるところだよ
宮本  スリジャヤ・・・あぁもう、言いにくい。何なのそこ。
粟田  コッテも知らないのか~?遅れてんなぁ全く。いいだろう俺が説明してあげよう!
宮本  うざ。
粟田  スリジャヤワルダナプラコッテはコロンビアの首都なんだぜ。通称は、コッテと呼ばれたりなんかして、それに名前にも意味があってさ、スリジャヤが‘深海’、ワルダナが‘光’、プラコッテっが‘道’って意味。つまり‘深海に差す光の道’っていうわけさ。
箕島  詳しいな。
粟田  まぁね♪
宮本  そんで、コッテの旅はどうだったの?
粟田  それがさぁ!スクール水着なんだよっ!
箕島  は?
宮本  ごめん。ちゃんと主語をつけて話してくれない?
粟田  だから、プラッコッテ人の水着がみんなスク水なんだよっ!
箕島  主語つけても全然分からなかった。
粟田  俺もびっくりしたよ。ビーチで泳ごうとして、周り見渡したら俺以外みんなスクール水着でさ、現地の人曰く、スク水が今年のブームなんだとさ。しかも旧式だぜ?あの体のラインがたまんねぇんだよ!いやぁ~マジいいもの見れたわ♪コッテ最高~コッテ大好き~♪ 

●亀山が机を叩く。みんなの視線が一気に亀山に注がれる。
亀山  違う
粟田  え?
亀山  違う!全然違う!スリジャヤワルダナプラコッテはコロンビアの首都じゃなくて、スリランカの首都だから!てか意味も間違ってるし、それに言葉の区切りも違うからね!正式にはスリ・ジャヤワルダナプラ・コッテで‘聖なる勝利をもたらす街コッテ’って意味。なに‘深海に差す光の道’って?中二病かよっ!!いてぇーわ!
箕島  ど、どうしたんだよいきなり
亀山  あんた等も簡単に騙され過ぎ!バカじゃないの?
宮本  私達騙されてたの?
亀山  今更気づいた?あんなの粟田の適当なでっち上げに決まってるじゃない
粟田  ば、バカなこと言うなよ!う、嘘なんかついてないぞ?
宮本  動揺しすぎだし
箕島  なんだよ、嘘かよ
亀山  どーせ海外行ったって言えば注目されるって思ったんでしょ
粟田  ぐぬぬぬぬ
宮本  聞いて損したわー
箕島  あ、そうだ!!なぁ!亀山!
亀山  何よ?
箕島  粟田の説明がでっち上げなら、・・・スクール水着の話も嘘ってことなのか?
亀山  あぁ…
箕島  やっぱりなぁ…行こうと思ったのに…
宮本  嘘に決まってるでしょ。全く…そんなことあるわけ
亀山  あるわよ
箕島  え?
亀山  コッテ人は、みんなスク水着てるわよ
粟・箕・宮  えええぇぇぇぇ!!!!
亀山  嘘だけどね、てへっ
粟・箕・宮  え、え、ええぇええええええええええーーー
                                  おわり
作品名:スリの糸 作家名:月とコンビニ