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ドン・ジョイナス
ドン・ジョイナス
novelistID. 54315
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人が悲しみを感じる理由

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人が悲しみを感じる理由



人間は動物の中でも多くの感情を持つ。
喜び、怒り、悲しみ、楽しさを始め恥ずかしさや悔しさという感情もある。
私は数ある感情の中でも悲しさと向き合うことが何度もある。
きっと多くの人もそうだろう。
もちろん喜びや楽しさをかみしめることもあるし怒りの原因を突き止め、改善策を考えようとすることもある。
しかし一番の大きな違いは他人と共有できるかできないかではないだろうか。
簡単に言えば悲しみは一人で抱え込んでしまうものだということだ。

私は春から社会人になり地元を離れ東京で働く。
そして今、悲しみを感じる。
働き始めたら一人暮らしになり家族に会えなくなる。
入社して1年は仕事に慣れることで忙しく失敗もたくさんして心細くなる。
そばにいてくれる人はいない。
しっかりと問い詰めていけば今よりも多少は便利な生活ができることは想像がつく。
遊ぶ場所がたくさんあり、好きな芸能人とも会えるかもしれない良い場所だ。
それでもきっと私は急ぎ足の人やビルで埋まった空を見て地元が恋しくなる。
誰でも最初はそうなのだろう。
だが私には決心のつく自信がない。
そして私は後悔する。
どうして私は地元に残ろうと思わなかったのか。あの時早く家を出たいと思ったのか。
そして私は悲しみを感じる理由に気づく。

人はきっと過去に戻れないから悲しむのだ

過去に戻れたらこんな悲しみ、後悔は感じない。
これはすべての悲しみに対して言えるのではないだろうか。
人が死ぬと悲しい。なら死ぬ前に戻って満足するまでその人と一緒に過ごせばいい。
恋人に振られると悲しい。なら付き合っていたころに戻って自分を変えればいい。
大切なものが壊れると悲しい。なら壊れる前に何度も戻ればいい。
でもこんなことはもちろんできない。
できないということを誰もが知っている。
だから誰かが死んだとき、恋人に振られたとき、宝物が壊れたとき、人は悲しむ。
そして人はこの悲しみを乗り越えたときに成長があるという。
私もこの言葉には同感だ。
過去に生きるな、未来に生きろと誰かが言っていた。
私もそうなりたいと願う。
あと少ししか一緒にいられないのだから一緒にいる時間を大切にしなさい。
私もそうできればきっと後悔しないのだとわかっている。
しかし心の弱い私には、へそ曲がりの私にはただ別れを悲しむことしかできない。

私は地元を離れても2,3か月に1回は家族に会いに行くだろう。
そしていつかタイムマシンで過去に戻れるようになったなら真っ先に戻るだろう。