師走の青い鳥(ロングバージョン)
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それからの時間は、短かったのだろうか、長かったのだろうか。青い鳥が、俺の部屋のドアを、ぶち破るようにして突入してきた。
「魔法なんか使えなくてもなぁ、奇跡なんざぁ、自分の羽で掴み取りゃいいのよ!」
「かっこつけやがって!」
「俺の脚につかまれ! 窓から飛ぶぞ!」
「羽ばたくな! 滑空しろ!」
「分かってらぁ!」
「行くぞ! 1,2の3!」
俺達は、窓枠を蹴って、飛んだ。いや、跳んだ。
作品名:師走の青い鳥(ロングバージョン) 作家名:でんでろ3