16,D.I.K日記(12月26日)
どうやら夢を見ている様だ。
僕は塾の事務所で事務をしている。非現実的だが、事務所には小野田さんと吉本さんと釜本がいて、その為、場所を取るからいつもより大きな事務所になっている。
電話がかかってくる。国語の西城が受話器を僕に渡す。何か信じがたい人から電話がかかってくるので僕は身を引く。何を言っているか聴き取りづらい。もっとはっきり分かり易く言ってくれとこちらは気持ちを抑えて、丁寧に言い返しているのに、分かりづらく聞き取りづらい。彼?彼女?時に入れ替わる話は一向に私に理解できない。そしてその時は理解できなかったはずだったが、夢の中は矛盾があって、少し設定が変わり、彼?彼女?はあるもののボール投げをしたいから君が次の順番だと言っている。私が理解できない理由は先程と違って、僕の嫌いな感情論、非現実性で話しているから、理解できなくなっていると、設定が変わった。そして同時に場所も変わっている。僕は電話での話を病院で聞き、議事録を書くため、彼?彼女の話を書きとっている。先ほどのあるボール投げは抽象的なプロジェクトリレーに設定が変わり、とにかくその順番が僕に回ってくるのだから、これは決まりだからという。僕はそんな馬鹿な話はあるかとボールペンで彼の話を聞きながら彼の言葉を書きとっている。ここにも夢の矛盾だが、僕の話は電話からいつの間にかボールペンで書きとる事で話を聞き、伝えている。それに対して向こうは、あなたのペンで書いているものでは意味がないんですよ。意味がないことを向こうは特に強調している。
僕はとにかく順番が回ってくるという非現実的なものは、受け入れられないとボールペンで伝える。また夢の矛盾で僕はパソコンの前にいる。院長がインターネットを許可してくれたパソコンだ。夢の中では院長がインターネットを使わさせてくれた事は今の憲法を変える大きな例外であり、こんなこと世界でも驚くべきことだという事になっている。僕は当然その事に感謝しないといけない。向こうはもう電話だか何だか分からないが僕にメッセージを与えてきてあなたにプロジェクトが回っている事は日本国憲法にも載っていて、世界的に証明されているんです。そんな事も知らなかったんですか?インターネットで日本国憲法を見てください。載っているでしょう?あなたは何のために院長からインターネットの例外というものを受けたのですか?院長を踏みにじったんですよ。世界中があなたに憤慨しています。世界中の非難の声が高まる。インターネットに載っている?そんな馬鹿な?確かに載っている。僕は取り乱し先程から走らせていたペンをパソコンに向けて切り付け、その時夢の矛盾で、僕のペンはペンでもあり刃でもあった。そして僕は刃でパソコンを切り付けパソコンは粉々になり、なんて事をしてくれたんだ。せっかく院長がインターネットの例外を与えてくれたのに、君はとんでもないことをしてくれた。世の中の批判の声が高まる。僕は必死に僕のペンが(その時は刃からまたペンに戻っている)そんなに人を傷つけるものだと知らなかったんだと叫ぶ。向こうは今に始まったことじゃない。君はいつも人も自分も傷つけている。僕への非難のため警報器が鳴っている。ものすごい音だ。それに対してモナリザであり、恵ちゃんでもある彼女が必死に世界中から僕をかばおうとしているが、警報機の音で何を言っているのかはっきり聞き取れない。僕は必死にモナリザの恵ちゃんの声を聞こうとするが、警報機が邪魔をしている。ヂリヂリヂリ、警報機のせいで聞き取れないものもあるが、聞き取れないのは自分にも責任があると気づく。そして自分はその罪のよって何か儀式的な場面に設定が変わり、持っていた刃で自決する。気づいたらその警報機は単に僕の目覚まし時計で、僕は夢から目が覚めた。
長い夢だった。なんだったんだろう。
今日はおやつに肉まんが出る。楽しみだな。吉本さんから借りたきゃりーぱみゅぱみゅのCDでも聴くか。
♪LUCK LUCK LUCK
正体は誰も知らない秘密のヒーロー
悪役の様にしてもみんなはね分かっている
マスクに隠された強い優しさにずっと憧れて
ざわめく街の空を見上げるきらきらキラー1234
どれだけ追いかけてもヒントさえくれない
お口をぎゅっとつぐむのに誰かは分からない
ああ同じ所に傷を負ったキミに気づいてしまうなんて
ざわめく心空を見上げるきらきらキラー1234
きらきらキラーハッピーハッピーハッピー♪
作品名:16,D.I.K日記(12月26日) 作家名:松橋健一