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4、D.I.K日記(12月17日)

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4、D.I.K日記(12月17日)
 
 昨晩は薬を飲んだ所為か、よく眠れた。
 朝共有スペアのテレビをつけると、目ざましテレビがやっていた。音楽のオリコンで
SEKAI NO OWARIが3位にランクインしていた。世界の終り。今の俺の心境だ。
 掃除のおばさんと思われる例の60位のおばさんがまた掃除をしている。
 僕達の部屋も掃除をし始めたから、心配になって見に行った。

 そこで見た信じられない光景。

 おばさんは俺の洋服ダンスの上にあるトルフィーを掃除する為、ふょいと片手で持ち上げる。トルフィーの先端がぎりぎり壁に突きそうだった。
「すいません。もっと大事に扱ってくれませんか?あなたにはそのトルフィーの価値が分からないんでしょうけど。持つなら普通両手で持つ。あるいは、万が一片手で持つとしたら、よっぽど慎重に扱うべきじゃないですか?」
「あらごめんなさいね」
 おばさんは、半ば笑いながら謝る。これを平謝りというのだろう。掃除当番なのに碌に掃除もできないのか。
「東北、北海道では雪みたいね。大変ね」
 必要のない話しなくていいんだよ。おばさん。
 本当この病院大丈夫?

 診察をした。
「どうですか?具合は?」
 おじいさん院長がそっけなく僕に言う。
「薬を飲んでから寝つきはいいんですが、なんかぼうっとする感じですね。あまり、本調子ではないと思います」
「まあ、薬はだんだん慣れてくるだろう。入院してきて気分は?今の心境は?」
「今の心境ですか?…はっきり言って、今日テレビでSEKAI NO OWARIがでてきたけど、今まさに世界の終り、僕の人生終わったなと思いました」
「自分が消えたい?」
「…えっ、いやっ、自分が消えたいという心境ではないんですが」
 僕はそう言った。院長は、
「そうか…それより君はSEKAI NO OWARIの Love the warzの歌を知ってるかね。悪魔がいて天使がいる。同様に天使がいて悪魔がいる。悪魔が一人で泣かない様に。天使が一人で笑わない様に。天使と悪魔が愛し合う世界そこにはきっと
「LOVE」が必要で争い合って笑いあって僕らは幸せを見つけてくんだね」
 僕はぽかんとした。
「まあ、あの深瀬慧という男も純粋な子だと思うが」
 そう院長は付け加えた。
 しばらく会話をして診察を終えた。
 
えー何?医者が診察でSEKAI NO OWARIの話する?マジやばいんですけど。もちろん悪い意味じゃなくてね。僕の好きな秋葉でいろいろやばいもの見てきたけど、今MAXやばい。SEKAI NO OWARIって普通若い人が聞くもんじゃない?あの人医者だし、おじいさんだし。誰かから聞いたけどあの4人組は各々心の弱いもの達で、その集まりだという情報が。弱いものでも皆集まれば、一人前になるって発想?1/4も4人いれば1になるって発想?じゃあ弱い人たちが讃えられて、強い人間が評価されないんなら、それこそ不平等じゃない?
まあいいや。今日はなんかテンションあがってきた。