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みゅーずりん仮名
みゅーずりん仮名
novelistID. 53432
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『 コドモドモ2 』

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「うぇっ、気持ち悪」
「駄目じゃない、そんなこと言っちゃ(笑)」
「気持ち悪いんだもん。虫」
「まぁ、虫なんて無視すればいいのよ」
「ママ。刺されちゃうよ」

「うーん。確かに気持ちが悪いかも知れないな」
「そう?」
「複眼が最強に気持ち悪いけどな」
「でも、肉眼では見えないし」
「うん。でも、最近の若者にとっては気持ち悪いらしい」
「パパ。ムシが最強だよ」

綺麗なものだけがもて囃される時代だから、仕方がないんだ。
俺の子供時代なんて、恥ずかしくて話せなくなるかも知れない。


「タカシ君が言ってたんだけど、漫画読んだらダメだって」
「どして?」
「ほんとのことと思っちゃうんだって」
「そうね・・・でも、夢のある話ならいいわよ」
「どういうの?」
「うーん・・そうね」
「外国の話だと、いいかな」
「ダメ。危ないから」
「じゃあ、漫画読んで決めるといいかな」
「何を?」
「夢」

「うーん。確かに漫画は危ないかも知れないな」
「そう?」
「危険な思想が子供の頃から身に付いてしまう」
「そうねぇ。でも、21世紀になれば」
「なってる」
「知ってるわよ。やっぱり、忙しい世の中になったわね」
「だけど、夢はフィクションの中にしかないだろ」
「そうね!」
「お父さんへ。“犬の飼える家に住みたい”」

危険か禁止か。俺は断然、可愛い子には旅をさせよ。
でも、俺達まで風評被害には遭いたくないしな。
夢を現実にした奴らが書いた話なんて、読んでもな。


子供の意見は、昔の俺の意見という訳でもなく。
コドモドモは本日も、つぶらな瞳で俺達に質問を投げつける。

俺の目にも鱗があったなんて、最近知ったんだ。