小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」
みゅーずりん仮名
みゅーずりん仮名
novelistID. 53432
新規ユーザー登録
E-MAIL
PASSWORD
次回から自動でログイン

 

作品詳細に戻る

 

『 コドモドモ1 』

INDEX|1ページ/1ページ|

 

「・・・どうしてこぼしたの」
「あーあ、あーあ」
「いまふいてあげるから、まちなさい」
「あーあ」
「あー、しみがおちないわ」
「・・・」
「あ!だめよ、どうしてそんなことするの」

スマイルは確かにゼロ円なんだけど、こんなことで一日が終わるの。


「これを、こうしなさい。そして、あぁしなさい」
「うん」
「うん、じゃなくて、はい、といいなさい」
「はぁい」
「ぁ、はいらないのよ、のばしてはだめ」
「はい」

やっと静かに遊んでるわ。子供は本当に躾けなくては駄目。


「じゃあ、ごほんをよんであげるわね」
「うん。でも、あの本はもういい」
「どの本だと、好きなのかな?」
「車と電車」
「そうねぇ、働く自動車君にしましょ」
「ブーン、ブンブン。あれ、僕好き」
「・・・どこかにいっちゃったわ」
「あそこにあったよ」
「どこ」
「あの棚のところ」
「そろそろ、お食事の時間よ!」

大分、育ってきたわ。本当に躾は大事だわ。


「でもさぁ、幼稚園は子供っぽくて駄目なんだ」
「そうなの?誰かが言ってたの?」
「そうじゃないけど・・みんな言ってる」
「もうじき小学校が始まるわよ。遅れないために、ちゃんと先生の言うことを聞くのよ」
「だけど、学校行ったらまたやり直しだって」
「そうなの?誰かが言ってたの?」
「うん。先生が、先生と話してた」

お金を掛けるだけ、子供がコドモドモになっていく。


だけど・・・私は思い出したの。
幼稚なことをクリアするだけが人生だった、学生時代を。
それだけで、貴方は価値があるのよ。

だた、それだけで。