四神倶楽部物語 エピソード編
それから小一時間後、「世紀の大発見だ!」と悠太から雄叫びが上がりました。それに驚き振り返りますと、目をぎらつかせ宣うじゃありませんか。
「このイラストには、宇宙誕生、つまりビッグバン以降の森羅万象の摂理、例えば万有引力や相対性理論が完璧にすり込まれています」と。
これに…ふんふんふん、と。
悠太の力説に大きく頷く魔界育ちの佳那瑠、後は一息吸って、「イラストの深海に内臓が浮遊、それを数値に変換してみたら、時空の歪みの相対性理論、Gμν+Agμν=(8πG/C4)*Tμνの方程式が存在した。このイラストこそ宇宙そのものだと読み解いたのね。ヨッ、悠太君、超カッコイイ!」と、いつも沈着冷静な佳那瑠からホレホレなリアクションが。多分磁場が緩んでたのでしょう。
その様子を見ていたチョイカワのミッキッコがキリリと立ち上がりました。
「このイラストは――宇宙の設計図なのよ」
こう結論付けをし、「地球の自転を止めたり…、こんなユニバースの破壊のために、宇宙メインコンピューターをハッキングし、この設計図のプログラムを書き換えたヤツがいる。その不届き者を突き止めて、抹殺するべきよ」と力強く言い切りました。私はこんなミッキッコにホレホレとなりました。
作品名:四神倶楽部物語 エピソード編 作家名:鮎風 遊