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きんぎょ日和
きんぎょ日和
novelistID. 53646
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お母さんに伝えることとなった。~その五~

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どうしてだろう…私は嬉しくない…。

[キ];『私が人を救うのに、“十字架”であろうが“杭”であろうがどちらでも構わないじゃないですか。私はそんなところに答えなど求めていません。ただ人を救いたいだけなんです。それが私の仕事なんですよ。』
とキリストは答えた。
お母さんは、
『ああ、ああ…。』
と言葉が出らずに、肯くだけだった。
[キ];『上から見ていて、どうでもいいことで争っているのを見ていると、とても悲しくなります。…お母さん、言葉だけでなく想像してみてください。お母さんたちが、“十字架”か“杭”かについて話し合っているのを私や神が見ていることを想像してみてください。どんな気持ちになりますか?』
とキリストは問いかけるように言った。
『あ~、考えたこともなかった~。そりゃそうよ。あ~。』
とお母さんはいろんな思いが溢れていたようだった。

お母さんは納得していたようだけど、私の状況を誰も説明してくれない…。
意を決してお母さんに言ったのに、何の解決もないまま電話は終わった。