小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

姉は腐女子でキャバ嬢

INDEX|1ページ/1ページ|

 
《プロローグ》


日向咲、17歳。
青春ど真ん中なはずの僕の放課後は、リビングに散らかされたブラジャーの回収から始まる。
そしてストッキング、ワンピース、カーディガンと順々に拾い上げ、洗濯機へと放り込む。
言っておくが、これら一連の作業は決して好んでしている訳ではない。いくら思春期の僕でも、触れる下着くらい選びたい。むしろ異性の下着というものは、いかがわしい気持ちをもって触るべきなのだ。なのに僕が毎日手にするこの下着たちは、悲しいことに我が姉、日向花のものなのだ。

花は僕の7つ上の姉だ。六年前に事故で両親を亡くしてから、少し離れた時期もあったが2人で暮らしてきた。
彼女は僕にとって、姉であり母であり、父でもおる。
姉は高校卒業の後に夜の蝶になった。まだ小学生だった僕を養いながら彼女は一心不乱に夜の世界で舞った。6年経った今、彼女は店の不動のナンバー1だ。

夕日が差し込むこの部屋で寝息をたてているのが花だ。
足元には散らかった漫画の樹海が広がり、枕元にはPSPと乙ゲーソフトの山が今まさに雪崩を起こさんとしている。
しかし当の本人は大好きなキャラクターの等身大抱き枕にしがみついて、よだれをたらし、だらしない顔で眠っている。

「カオスだ。」
見慣れた光景ではあるのだが、やはりカオスなものはカオスなのである。こんなウジ虫みたいな腐った生活を送る彼女も、太陽が西の空を赤く染める頃、脱皮する。
そしてナンバー1ホステス花の1日が始まるのだ。





こんな