夢と少女と旅日記 第8話-3
L.E.1012年 6月2日
(この日記には、前半部分が存在する)
私は馬鹿だ。どうして馬鹿正直に、ローラさんやルビーさんと別れてしまったんだろう。こうなることくらい予測できたはずなのに。
そもそも全部、私の作戦のせいじゃないか。全部私が悪いんだ。私が余計なことさえ考えなければよかったのに。
お母さん、お母さん、お母さん。ごめんなさい、本当にごめんなさい。
本当なら、今日のことをちゃんと日記に書いておかなきゃいけないのに。でも、書いてしまったら、本当にあったことだって認めてしまうことになるから。謝ることしかできなくて、ごめんなさい。
6月2日
(この日記には、前半部分が存在する)
ドリームバスターズの人から襲撃されて皆さんと別れたあとに、ネルさんから電話がありました。でも、酷く取り乱しているような泣き声で何を言っているのか、さっぱり分からなくて。
電話は一方的に切れてしまって、こちらからかけ直しても全然出てくれません。明日、どうにかして何があったのかを聞かないといけません。どうするかはサファイアに相談してみようと思います。
とにかく今の時点で分かるのは、どうやらローラさんの身に何かあったらしいということだけです。
作品名:夢と少女と旅日記 第8話-3 作家名:タチバナ