逆さまのブタ
ガラリと眠そうに戸を開ける。
葉「あ、七ちゃん.....お、おはよー...」
聖「お、おはよぅ...」
愛「み、湊さぁぁん...」
戸の向こうには無理矢理女装させられそうになっている愛理が犬飼姉妹に挟まれている。
湊「…葉月、聖月…お前らは殴られないと気がすまないのか。」
葉「そ、そんな怒らないでよー…」
聖「折角の素材なのに、無駄にしちゃダメじゃん?」
湊「何が素材だ。嫌がってるだろ。」
愛「湊さぁぁぁぁぁん」
愛理が泣きながら湊に抱きつく
湊「ったく。お前らが男だったら殴るじゃすまなかったぞ。」
葉「ひぃぃ…殴るも結構な事だよおおお」
聖「そ、そうそう!!結構な事じゃん?!」
湊「ふん。ま、これ以上何もすんなよ。いいな?」
葉・聖「は、はいいいっ!!!」
湊「あ、あと今日テニス部朝練あったぞ」
聖「えっ…今日は無いハズじゃぁ……」
愛「あ、そう言えば変更になってテニス部とバド部が合同朝練になったんでした…」
湊「察するに、愛理はそれを伝えに来て捕まった…って訳か。」
愛「そ、そうデス………」
葉「ありゃー……ごめんね、愛理ちゃん…」
聖「とりあえず、すぐ行かなきゃ……」
葉「えっ、行くの?」
聖「えっ、何で行かないの?」
湊「はよ行け。馬鹿共。」
聖「じゃ、先生に怒られてきまっす!!」
葉「え、私も?!嫌だよ!!」
湊「お前副部だろ?さっさと行け。」
聖「じゃ、行ってくるねー」
葉「嫌だぁぁ……」
湊「往生際が悪いぞ。」
愛「頑張ってくださいね、葉月さん聖月さん」