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陽高慈雨
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novelistID. 48050
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更新日時:2014-10-26 16:16:37
投稿日時:2014-10-26 16:03:36

私の読む 「宇津保物語」  初秋

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作者: 陽高慈雨

カテゴリー :時代小説
総ページ数:8ページ [未完結]
公開設定:公開  

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著者の作品紹介

巻名 「めづらしく吹き出づる風の涼しきはげふ初秋とつぐるなるべし」、帝の御歌から採ったもので、季節も正に初秋である。

 現存諸本の大部分がこの巻名で、次に多いのが「内侍のかみ」である。これは仲忠の母が七月下旬に催された相撲の節会に、帝の御前に召されて、琴の秘曲を弾いた賞として尚侍になった。その官名と人と任官の事件とをくるめて、琴を主題とするうつぼ物語の本筋に深い関係を持つ題名である。

 しかしある現存本には本題「初秋」の別名として「内侍のかみ」が記されているが、「内侍のかみ」を本題として「初秋」を別名とするものが見当らないので、「内侍のかみ」の名は「初秋」以後に起った名ではなかろうか。

 なお別名に「相撲の節会」「とばかりの月」というのがある。

 前者は七月下旬に行われた行事で、この巻の主題としてもふさわしい名であるが、後の題名がどうして生じたかは知る事が出来ない。一巻を通してどこにも月に関する記事が見当らないのである。或は現存本にはその記事の部分が脱落しているとも考えられる。

「初秋」を本題として別名を三つならべて記したのは文化三年板本の難波本新校正目録である。(日本古典文学大系)

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