悠里17歳
第三章
西守頼仁(にしもり よりひと)
神戸で内科を開業する医師。朱音の夫・西 守篤信の父。一人息子の篤信と同じで、医師 なのに気さくで固っ苦しいことが嫌いでいつ もおおらかな性格である。彼の兄が悠里の 母・昌代の姉と婚姻関係にあり、倉泉家とは 血縁関係はないが外縁の親戚筋にあたる。 かつては朱音がお気に入りであるといつも 言っていたが、孫の聖郷が生まれてからはそ の座は聖郷に変わった。
西守寧子(にしもり やすこ)
頼仁の妻。西守医院の二階、自宅の一室で ピアノを教えている。帰国間もない頃の陽人 にピアノを教えた。悠里も「ママ先生」と呼 んでおり、小学生のころ荒れていた家庭でい ろいろと手を差し伸べてくれたのが彼女で、 倉泉家の3きょうだいは西守家の二人を「も う一人の両親」として慕っている。