漢字一文字の旅 紫式部市民文化特別賞受賞作品
2―6 【梅】
【梅】(うめ)、この漢字は小学四年生で習うらしい。
元々平安時代に、熱冷ましや下痢止めの漢方薬として中国から入ってきた若い梅の薫製。
それは烏(う)のように真っ黒な色をしていて、烏梅(うばい)と呼ばれていた。
烏梅は、中国語の発音ピンインでは、「wu mei」となる。これがどうも日本語発音の(ウメ)になったようだ。
学名では「Prunus mume」と名付けられ、バラ科サクラ属の落葉高木だとか。
「wu mei」がウメで、正式学名が「mume」。
そして、バラとサクラの花の女王様たちと従姉妹だということらしい。
まことに複雑な話しだが、現実に咲く梅、花は香もあり美しい。
「梅一輪一輪ほどの暖かさ」
万葉の時代から、雪解けとともに、毎年春を感じさせてくれるのだ。
作品名:漢字一文字の旅 紫式部市民文化特別賞受賞作品 作家名:鮎風 遊