小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

漢字一文字の旅  紫式部市民文化特別賞受賞作品

INDEX|111ページ/269ページ|

次のページ前のページ
 

16―3 【滅】

 【滅】、この字の右部は呪文を唱え、火を鎮める意味だとか。それに「さんずい」が付いて、水で火を消してしまうこと。
 これから「すべてがほろびる」となるらしい。

 そして【滅】は、多くの四字熟語をつくる。盛者必滅から始まり、滅私奉公などなど。
 その中で最も耳にするのが――「支離滅裂」
 この「支離滅裂」の語源、調べてみたら、これがまた支離滅裂で、結局は「ありません」と結論付けられていた。

 それではその反義語は?
 それは「理路整然」。少し違うような気もするが、この熟語を見て、「支離滅裂」からなにか抜け出せたようで……ホッ!

 そんな【滅】、6500万年前に恐竜が【滅】びた。
 原因は、小惑星が地球に衝突したから。
 場所は、メキシコ・ユカタン半島のチチュルブ(Chicxulub)という所。数年前に、これは事実だったと確定した。

 惑星の直径は10キロメートル。そして、衝突した時のスピードは秒速約22キロ。
 衝突時のエネルギーは広島型原爆の約3億倍。
 そして、これにより引き起こされた地震はマグニチュード11以上。津波の高さは約300メートルだったとか。
 黒煙が地球を覆い、3年後には世界が氷点下になった。これで恐竜が絶滅した。
 このような出来事は1億年に1回起こるそうな。

 あの時から6500万年経ってしまった。だが、まだ3500万年も残ってるぞ、とは言っても、明日小惑星が落ちてきても可笑しくない。
 もし落ちれば、盛者必滅も滅私奉公もあったものではない。
 要は、茶も滅ぶほどの全滅で、「滅茶苦茶」となる。

 さらに【滅】、もう一つ述べれば、こういうエッセイの展開を──支離【滅】裂というらしい。