蒼い青春
日常
ピピピピッピピピピッピ…
「朝か…」
カーテンから光が漏れて、天井に一筋の線を描いている。
私はそれを布団の中からぼーっと見ていた。
また、時計が鳴りだす。
なんとなく気だるい身体を起こしようやくカーテンを開ける。
カーテンを開けると青い絵の具をキャンパスいっぱいに塗りつぶした空と
それを明るく照らす太陽がそこにはあった。
まるで、窓の外と中が別次元にあるかのようだ。
制服に身を包み、居間へと階段を降りる。
もちろんそこには誰もいるはずもなく、朝ごはんも用意されてはいない。
一人暮らしなわけではない。
片親なのだ。父親とふたりぐらし。
2人で暮らしてから、朝ごはんを食べた記憶がない。
食べる気力さえなく、食べる時間よりかは寝る時間の方が大切だからだ。
「行ってきます。」
誰もいないリビングに向かって、つぶやいてから学校へと向かった。