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ヤマト航海日誌

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『2199劇場版』の興行成績は惨憺たるものだった。ああインパール、そうだよ〜。この道はいつか来た道〜。『ヤマト3』が通ってそして『完結編』が玉砕した道だよ〜お〜。人はどうして失敗から学ばずに同じ過ちを何度も繰り返すのだろうか。〈大和〉はやっぱり国を救えず沈む船なのであろうか。

別にぶっちゃんでなくたって、誰がやっても同じだろしなあ。『うしおととら』もてんで期待外れだったしなあ。あの原作をそのままやってなんでああなっちゃうんだという……ねえ。テンポというかリズムというかがユルユルでさ、見ててタルくてエメリッヒの映画みてえ……いやエメリッヒはあれよりマシか。とにかく、これはつまり作るやつに演出力というものがないんだろうなということを見ながら思ってしまうというのが、あーあ。

ガックリだよな。なんかさあ、通信が耳に聞こえてくるんだよね。「『うしおととら』や『ヤマト』がやれればボクはそれで本望です! 結果がダメでも笑って死ねます! アハハハハ!」っていうのが。君、聞こえない? おれだけかな。ほんと、〈提督〉というやつは、駆逐艦乗りが皆そう言って死んでくれるもんだと本気で思うんだろうけどさ。

バカバカしい。なんで〈ぶっちゃん沖田〉とか〈ヤマザキ沖田〉のために死ななあかんねん。ヤだよ、おれは、そんな無駄死に。国民ナメんのもたいがいにしろと君は思いませんか。

ねえ。思うでしょ。言いたいでしょう。どうしていつも焼け野原に立たされて、日本てどうしてこうなんだろと思いながら、桜が散るのを見せられなければならんのか、と。

それが正しい国民感情というものです。アニメは民の叫び声をちゃんと聞いてから作ってください。冥王星で〈ヤマト〉が敵と戦う話は、子供を持つ親の気持ちを考えてから作ってください。

「無敵皇軍なんていってたのはどいつだい!! くるならきてみろ赤トンボ!なんていってたのはどいつだ!」と叫ぶ男の涙をちゃんと見てから作ってください。そのとき、マトモな人間なら、波動砲がたとえ撃てても撃っちゃいけないなんてセリフは口が裂けても言えないはずです。そのように異常な言葉を平気で言える人間は、猛毒サリンを口から吐く恐怖のガス人間第一号以外のなんだというのですか。

とまあ、そういうことをおれは言いたかったのよ。宿題やったか? 小説の方に出しといたでしょ、「考えてみろ、わかるはずだ」って。

忘れちゃやーよ。ハービバビバと、ご機嫌よう。



作品名:ヤマト航海日誌 作家名:島田信之