四つの苦悩
お釈迦様は言いました。
人間には生きていく上で誰もが避けられない四つの苦悩があると。
一つ「生」
人は自分が生きていくことで苦しみを持つことがある。
それは自分の存在意義の有無について考える場合。
また自分が周りに多大な迷惑をかけているのではないかと考えたり、
生きることそのものが苦しいと考える事だってある。
二つ「老」
人は誰であっても若々しくありたいと考える。
周りの人が老いていくのを見ただけで、自分も同じように老いていく事を実感し嫌になる事がある。
今まで出来ていた事ができなくなることの苦しみがある。
三つ「病」
病気をしたことで周り迷惑をかけているのではないかと考えたり、
周りの人と同じように楽しみたいのにと考えたりする。
定年して、これから老後を楽しもうと思っていたのに、その矢先病気になりこんなはずではなかったと悲しむこともある。このように様々な思いがある。
四つ「死」
死ぬことの恐怖。
お年寄りの中でも、「もう死にたいわ」と言う方でも、実際に死の直面にあうと哀しみます。
テレビで同年代の方が亡くなった放送を聞いただけで元気を無くすケースもあります。
このように人は誰でも四つの苦悩を持っている。
凄く幸せに見える人が居ても、誰にもわからない苦しみを抱えていたりするものです。
私は鍼灸治療で患者さんと接する中で、そこを理解していく必要があります。
きっと治療という行為はそれが原点として始まっているのです。