青く輝き やがて 嵐になる
私の名は、有川 利奈(アリカワ リナ)。クールで、あまり喋らない。
そんな私の身に突然起きた事。
私はいつも通り、七時四十五分に家を出て、学校の校庭を歩いて、
学校の階段を上って、教室の扉を開けた。
だけど、今日は違う。
黒板に書かれていることが、いつもとは違う。
そう、今日は席替えの日。
私のクラスでは、月に一回席替えがある。
いつもは「どうせ、いい男とは当たんないよ」って思ってた。
だけど今日は違う。
なんか違う。
まるで、私の席の隣が好きな人と、一緒になるれるように思えた。
ガラガラ~ ピシャッ
先生が来た。先生の名前は、池内 由美(イケウチ ユミ)。
面白く、天然で、起こると怖く、生徒の事を思う先生。
「「「「おはようございます」」」
「おはようございます!今日はいい挨拶だね!」
いつも、こうゆう風に朝の会を進めている。
朝の会が終わり、先生の話になった。
「は~い、皆~、今日は何の日だと思う~?」
「「「席替え!」」」
「そうそう!席替え!今回は、先生が席の順番決めたからね」
「「「えー!!!」」」
私のクラスの席替えでは、くじ引きと、先生が決めるの、二つの
種類がある。
今回は、先生が決める、の方だ。
ガヤガヤガヤ~~
「は~い、静かに。これが、席順ね」
私は、期待しなかった。好きな人と同じ席だなんて。
おそるおそる、顔をあげる。
あげた瞬間、私は時が止まったように感じた。
目の前の黒板には、私の隣に座るのは、
私の好きな人、山内 空良(ヤマウチ ソラ)と書いてあった。
私がこのクラスになってから、ずっと想っていた人。
空良の名前が。
「じゃあ、机移動して~」
私は、ドキドキしながらも机を移動させた。
ガシャンッ
空良と机が一緒になった。
私は心から嬉しいと感じた。
この嬉しさが絶望のドン底に突き落とされるなんて、
考えもしなかった。
作品名:青く輝き やがて 嵐になる 作家名:Yamato