貯蔵庫 《2018.7.27更新》
ありのままでいいのか
たまたま飲みに行った居酒屋で
お顔だけは知っているという
32歳食べごろの男性と遭遇した。
お互いほどよくお酒がまわっていたので
なぜか意気投合し場所は変えず
二次会と称して席を同じくする。
身の上話から身の下相談まで
話題が異常に盛り上がったところで
「ねぇ?キレイになりたい願望はなんのため?」
素朴にそう聞かれたので
「自分の中の意識づけ」だと即答した。
「もう結婚もして子供もいるんだから別にそんな必要ないでしょぉ?」
ダイエットだとかエステだとかお高い矯正下着だとか
別にそんなに頑張らなくてもありのままでいいんじゃないのかと
年相応の自分を楽しもうって勝手にそんな解釈しちゃったから
たいして腹も立たなかったんたけど
ま、ここはひとつ
OVER50女のオバハンビームでもお見舞いしとくか★
顔を45度に傾けちょっと大人の女を気取りながら
ゆっくりとこんな言葉を投げかける。
「あなた、熟した女のおいしさを知りませんね?」
すると彼はこういうの。
「ここにね、まだ青いスイカと熟れたスイカがあるとします。
で、棒で叩いてパァァァァンと割れる方がボクは好きなんですw」
まー確かにね。
あたしを棒で叩いてもグニッとつぶれて変な汁しか出ませんけどー。
お肉でも果物でも賞味期限ギリギリのほうが甘みがあっておいしいのにw
ナニィ? すでに切れてるだろうって
そんなコメントは受け付けません( ̄Т ̄)
しかし、女には賞味期限があるってのに
男にはそういう表現はしませんねぇ。
次にまた偶然あったら今度はこの話題で議論しよう(笑)
ほろ酔い気分で店を出て
「バイバイまたね♪」と手を振って
赤外線で交換したアドレスにこんなメールを送ってみる。
*老婆の介護をありがとう♪ 今度は下の世話をよろしく!(⌒▽⌒)ノ*
もちろんお返事はない(笑)
作品名:貯蔵庫 《2018.7.27更新》 作家名:遊花