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世界が羨む僕とあなたの関係性

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からん、と氷が揺れた。
水滴を垂らしたグラスはなんだか
置いてけぼりをくらった子供みたいに見えた。

(あ、違うかな。)

そのグラスに映った自分の顔が
おかしかった、みたい、です。
触れれば濡れた感触。
当たり前だけどさ。

彼は僕のことをきっとなんとも思っていない。
友達でさえないね。
時々話す程度の、そんなお知り合い。
それは事実で、楽しくない現実です。

柔らかそうな髪の毛に
少年みたいに笑う顔。
優しい声に意外と理知的な考え方。
くるくる変わるあなたの表情は
僕の胸をこんなにも焦がしてやまないのに。

それはとても不平等のように思うのですが
どうでしょう?

からから
無遠慮に指を突っ込んで混ぜる。
炭酸の泡がくるくる舞って
僕の顔も混ざっていく。

(あーあ、変なの。)

くすくす笑う僕は目の前の獲物くんの
おっかなびっくり不思議そうな顔を楽しんでいます。
あーかわいい。

ねぇどうしたら君は僕と同じ気持ちになる?
はやくはやく、君の顔も
僕と混ざって変になってしまえ。


僕はもう君の虜となってしまったのです。
だから諦めて、僕のものになってね。