透明な音符【詩集5】
人生の岐路
目には見えない道に戸惑う
白い霧に包まれて足元すら見えない
その先に待ちかまえるものは何だろう
巨木が行く手を塞いでいるのか
深い淵が足元に口を開けているのか
袋小路に迷い込むのか
自分の恐怖が作り出す霧に巻かれる
誰も知らない初めての道
地図のない旅
果てしなく広がる草原はどこまで続くのか
暗い森の奥に何があるのか
突然現れた曲がり角の向こうには何があるのか
誰も知らない
先へ進む勇気を下さい
何があっても恐れずに旅する心を
求めるものへ向かって歩いていく力を
道はいつも平坦ではないかもしれない
でこぼこだったり
ぬかるんでいたり
時には道そのものが途切れていたり
崖っぷちを震えながらたどる時もあるかもしれない
それでも目を背けずに歩いていけるように
どうか私に勇気を
作品名:透明な音符【詩集5】 作家名:maki