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あすこには一番目に好きになった人がいて、
二番目に好きになった人がいて、
私を捨てた人がいる。

今にも手が届きそうな物理的近距離にいて、
精神世界における遠距離恋愛。

悲しゅうて悲しゅうて、
泣き出しそうな心臓が
毎秒血を吐き出すものだから
私の目から涙は出ない。

あの時が思い出とは信じられず、
いつか読んだ小説のような
短い御伽噺は完結しており、
現実のように続きはしない。

涙を流そうものなら
私は四度目の失恋をしてしまうから。
泣かない。泣けない。