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吉葉ひろし
吉葉ひろし
novelistID. 32011
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ブルーダイヤモンド

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 リキテンシュタインのアパルトヘイトを観て涼香は感動した。白と黒と黄色のたての曲線があるだけの絵である。調和して単純ながらも美しい。静かだ。涼香は画家になってみたいとこの時感じた。
 「涼香の体そのままを認めてくれる方こそ、きっと涼香を幸せにしてくれる方よ」
 母は成人式の日にそんな事を言った。
 多村から交際したいと言って来たのは、個展の打ち上げの夜であった。
 いつものように涼香はホテルに誘い多村に裸を見せた。
「こんな体でも好きと言ってくれるの」
「どこも何ともないし綺麗だよ」
「良く観てよ」
「おへそは手術で治る。1時間くらいだ」
「手術はしない」
「したくなったらすればいいさ」
「僕は偏見は持たないよ」
「信じていいのね」
作品名:ブルーダイヤモンド 作家名:吉葉ひろし