小説が読める!投稿できる!小説家(novelist)の小説投稿コミュニティ!

二次創作小説 https://2.novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
オンライン小説投稿サイト「novelist.jp(ノベリスト・ジェイピー)」

最近のほっこり話〜春〜

INDEX|2ページ/2ページ|

前のページ
 

<中学校3年生になった私>
2014年4月。私爽子は中学3年になりました。2階と3階から聞こえてくる下級生の元気な声、そして4階に上がるとともに空気が変わったような気がする3年生のフロア。つい最近中学に入学した様な感じなのに、もう中3かぁ…としみじみ思ったりしながら、自分のクラスの教室に入りました。
「あっ、おはよう爽子〜!」
いつもと変わらない友達が迎えてくれてとても心が和みました。ちなみに私の学校は女子校なので、教室は皆女の子だけです(笑)

そして、始業式があり、初めてのホームルームがあり、私の本格的な中3生活が始まったのでした。

始業式から2.3日くらいは身体測定や個人面談、ロングホームルームで時間割が埋まります。中3生が理科室で歯科検診を受ける時間が来て、私のクラスの皆が理科室に向かいました。
すると、中3の前が中1だったみたいで、新品のジャージ姿の1年生が並んでいました。
「1年生可愛いなぁ…」
「うん、若いよね」
「そうそう、元気で可愛い」
私は、後ろの友達とこそこそ話しながら1年生の列の隣の3年生の列に並びました。ふと、何気なく1年生を見ていると何故か知っているような顔の子がいました。ん?って思ってその子を見てると、その子と目があい、あったと同時に逸らされました。
ポニーテールに茶色い淵のメガネ。
間違いなくあの子だ!と思った途端、その子は検診を終え、理科室を出て行ってしまいました。
あの子と過ごした1年間、忘れるはずなかったのに、私はその子の名前を忘れてしまっていました。
後ろの友達が、
「爽子ちゃん?どーしたん?」
って声をかけてくれるまで、私はぼーっとその子の後ろ姿を見送っていたのでした。
作品名:最近のほっこり話〜春〜 作家名:爽子