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夢の話

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僕は19xx年○○病院で生まれた。
その後、○○病院の小児科に2,3年いた後
別の病院の専門の病棟に移された。

別の病院は、山の中にあり、外の世界とは遮断されていて
病棟の中には、さまざまな病人がいた。
その中には学校もあり通っていた。
年齢や病気の症状も色々な奴らがいた。
中には外の世界からつれてこられた人間が何人かいた。

外とのかかわりは母親からの2週間に一度の電話
しかし、年を経るごとにだんだんと少なくなっていった。
そして、おやの数枚の写真
テレビや新聞、本だけだった。テレビのチャンネル数は限られビデオもあまりみられなかった。
そのせいで外に出たいと思う気持が強くなった。
しかし、病気のせいともともとの虚弱な体質のために
脱走しようとしても見つかるか倒れてしまい出られなかった。
自分はどうやらこの病院の中にいる中ではとりわけ症状の重い人間らしいことはわかった。
ただ何の病気なのかはわからなかった。

テレビでみるステレオタイプな普通の世界がとても夢のように感じられた。
外の世界にいた人間の話を聞いて、外の世界をまねするごっこ遊びをよくしていた。
若い看護婦はそれを見て、なぜだか、慌ててさっていった。あと、もうひとつはその病院は若い人はやめる人が多かったので
看護婦さんは、40代50代のおばさんがやけにおおかった。

親とは会えないことや教師の代わりになっていたので、ある意味育ての親になっていた。

状況が変ったのが16歳のころだった。
別の病気新薬が開発され、偶然自分の病気にも効くらしいことがわかった。
ただ、それは症状を緩和するだけで、完全な治療はできないこと
もうひとつは、18歳以上でないと処方できない薬であることだった。
このことは、大きな意味を持っていた。
自由になれるチャンスだった。

外の学校に通えるかもしれない。
ただ、突然の発作に対処できる学校は少ない。
病院の設備のととのった学校は、医療関係の学校ぐらいしかなかった。
そのために必死で勉強をし、3浪したが合格することができ、無事数年後医者になった。
その頃には、発作がほとんど起こらなくなった。成長して体質が変ったのかもしれない。
しかし体は普通の人より弱いままである。

地方の病院に配属されたとき、不思議な話をされる。
君に似た人を町で見かけた。しかし、その日僕は働いていた。
そんな話を何度かされる。
ただ、何度も聞いているとすこし違うところがあるようだ。
すこし若いこと。昼間でも目的もなく街を徘徊しているように見えたらしい。

そして、あるとき、病院内で見かけたという話を聞き
そいつに話したが確かに似ている。
自分と瓜二つだった。ただ、やはりすこし若く見えた。
話したかったが仕事中だったので
名前と電話番号を聞き出し、あとで話をしようということになった。

そして、そのあと、レストランで話を聞くことになった。
彼は、自分と苗字も名前も違い。
年齢も5歳ほど下であった、誕生日ももちろん違った。だから、双子の兄弟ではないらしいことがわかった。
家族は両親と妹といるらしい。親に甘やかされているため妹と仲が悪いこと。
やりたいこともなく、普通の生活に飽きて今は友達の家でふらふらしているらしい。
自分とはまったく違うけれど、自分のあこがれる生活をしている自分によく似た人間がそこにいた。
なぜだか、とても興味を引かれた。
逆によく似ているほうの人間はこちらの異様な生き方に興味をもったらしく。また、話をすることにした。

何度も話しているうちに彼の普通の家族がとても見たくてたまらなくなった。
彼は中が悪いので見せたくなかったらしいが何度も頼み込んでお願いした。

僕は平日休みだったのでその日にあわせてもらった。
まず、妹が帰ってきた。高校生ぐらいだろうか、僕の分身と間違えて、罵ってきたが
どうやら、反応がおかしいことがわかりいぶがしがっているとこに分身がきて
納得したようだ。そして、よく似ていること、他に兄弟がいるとかは聞いたことないなどといっていた。
玄関から誰かが帰る音がする、人を出迎えるのは楽しいなと思いつつ玄関を見るとよく見たことのある女性がたっていた。
そして、疲れた顔で僕を見た後に、後ろの分身を見た後、ぎょっとしたような顔をしてスーパーの買い物袋を残したまま
外に出てしまった。

作品名:夢の話 作家名:人間