洗濯する安心感
そうね、洗濯物。あれは最たるもの。生活の象徴。外部の人間に生活をしていますよとの信号。毎日着替えるほど汚し、汗をかき、生きたという証。
悩みや喜びや悲しみや幸せや。人生が洗濯機でかき回されて一緒くたになって他所様に見せているのです。
そしてそれが家の住人によって干されたり取り込まれたりすること!
これこそ生活ではないですか。
私は洗濯物を見るのが大好き。
自分が世界の中心なんかではなく、ましてや悲劇のヒロインなんかでもなく、人生は続くよとめでたしめでたしなんかないのよと教えてくれる。
洗濯物を見ながら涙を拭いたハンカチを洗濯するのもまた生活であり安心感なのでありました。