詞集。
墓標
君が言う
「生きていていいの」と
僕は言う
「生きていて欲しい」と
そんなのがずっと
ねぇずっと、続くと思ってた
君の墓標に花を手向ける
花弁が静かに風に揺れる
あんなにも、あんなにも幸せな日々が
永遠に続くはずはなかったのに
どうして僕は気づけなかったの?
君が言う
「死ねるなら一緒がいいね」と
僕は言う
「どうせなら一緒に生きたい」と
そんなのがずっと
ねぇずっと、続くと思ってた
君の墓標に背を預けて
髪が静かに風に揺れる
あんなにも、あんなにも懐かしい日々を
永遠に忘れてしまう前に
どうして僕は気づけなかったの?
君といる時間の中で、
僕は確かに呼吸していた
君が生かした命、なのに
僕は、君を
『コロシテシマッタ』